ニケの旅 3つ目の男と門

アグロといっしょにたどり着いた街。大きな門の中に入った。
そこでニケに入り口ですがりついた男がいた。
額に目が生えてることにぎょっとした。
「外にお前を出すわけにはいかない」
そう言って男はまた街の人たちに連れ去られる。
「俺は、俺は病気なんだ! ここから出て隣街の医者に見てもらわなきゃ、死んじまう」
三つ目の男を村人が殴り飛ばして気絶させる。
ニケはその無関係な見つめの男に近づいた。
「俺が隣まで送り届ける」
三つ目の男を背負って、歩いていく。
「開けてやるもんか」と背後で言われる。
ニケは片手だけで大きな門を開けて黙って街の外にアグロを引いて出た。
男は隣街で穢れ病の治療を受けて今は普通の状態になっている。あのままでは体中に目玉が浮かんで死んでいたところだと説明を受けた。
伝染はしないとのことだ。
医者は言った。
「あなたはあの街に用事があったのにここまで彼を連れてきたのですか?」
用事は特になかった。
ルネがいないか、三つ目だった男に聞いてみたが、角の生えた女の子は住んでいないとのことだった。
「無駄足にならずにすんだ」
正直、あの街に滞在したいとも思えなかった。

このサイトは、ゲレシャのまとめです。
のんびり更新します。